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アガサ・クリスティー「春にして君を離れ」を読んだ感想

どうも国木屋 空(くにきや くう)です。

 

アガサ・クリスティー「春にして君を離れ」を読みました。

 

というのも、先日こんな記事を読みまして。

ツイッターでバズっていらしたので見た方も多いかもしれない!

 

dot.asahi.com

 

作家である鴻上尚史さんが相談に乗るという連載のうちの、ひとつの記事なのですが。

 

この連載がねぇ〜!相談者が明らかにヤベェ奴な回も多いのですが、鴻上さんが諭すように、相手にわかるように噛み砕いて話しているような文章が心地良いです。

 

だけども言うべきことはしっかり言っている的な。言われた方はじわじわグサッとしっかり急所に届いてそうな…。ヒエッ…!!

いやそんな怖い相談じゃないんですけども。相談に対する返しが秀逸!って感じなんですよ。

 

スカッとジャパンとかよりこっち読んだ方がスカッとしそう!

(スカッとジャパン見たことないのに比べてしまってごめんなさい!)

 

んでこの相談。↑の記事をしっかり読んでもらった方がいいと思うんですが、

ものすごく雑に説明すると、

 

 

相談者
「家庭環境が複雑な友達の相談にずっと乗ってきてあげたのに、絶交だと言われました。」

 

鴻上さん

「相談って無理やり聞き出したりしていなかった?余計なお世話だったのでは?読まなくても良いけどアガサクリスティーの『春にして君を離れ』って本を紹介しとくね」

 

 

みたいな内容です。(本当に雑なので元記事を読んでくれ!)

 

相談者側に無意識な優越感があったんじゃないか、それによって対等な関係ではなかったんじゃないか相手はそれが嫌だと感じていたのでは?という話でした。 

 

そこでアガサ・クリスティーの「春にして君を離れ」を無意識な優越感を持った主人公の小説として紹介されたわけですね。

 

めっちゃ気になる…!というわけで読んでみました。

 

ちなみに本は姉に借りました。

買おうと思って居たら姉が持って居てびっくり!

 

姉の感想を読んでますます読んでみたくなったのであった。 

magicaltiger.hatenablog.com

 

 

春にして君を離れ のあらすじ

 

 

優しい夫、よき子供に恵まれ、女は理想の家庭を築き上げたことに満ち足りていた。が、娘の病気見舞いを終えてバグダッドからイギリスへ帰る途中で出会った友人との会話から、それまでの親子関係、夫婦の愛情に疑問を抱きはじめる女の愛の迷いを冷たく見据え、繊細かつ流麗に描いたロマンチック・サスペンス。

 

 

※本の裏面のあらすじから引用しております!

 

ロマンチックサスペンスとは…?

と思ったのですが、読めばわかるさ!というわけで読みました!

 

このあとネタバレしまくると思いますので、気になる方はこの辺でバックされた方が良いと思われます!

 

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読んだ感想

 

こええええええええええええええええええええええええ

 

ってのが1番の感想ですね。

 

こんなに怖い本は久しぶりに読みました。

「黒い家」以来、と言ったらなんかジャンルが違うのでアレですが。

 

精神的に怖い、というか。

久々に本来の意味で「ヤバイ」と思ったというか。

 

ですが、解説に救われた感もあります。解説にこんなに納得というか「なるほど」「確かに」と思ったことはこれまで無いです(笑)

 

解説は「グイン・サーガ」などを書いていらっしゃる栗本薫さんでした。

読む人によって「怖さ」とか「哀しさ」を感じたり、またはそのどちらも感じなかったりするでしょう、というようなことを書いていらっしゃいました(雑なまとめ)。

 

 

主人公のヤバさを似たような形で体験したことがある人は怖いのかもしれないね…ハハッ☆

 

自分にとって良いことと、他人にとって良いことは全く違うのに、押し付けてくる人いますよね…。善意だから余計に対応に困るというか。

 

わたしも昔はそうだったので思い出して「あああああっ(絶叫)」ってなるのですけども。でもいつしか自分と他人は違うって気づくもんじゃない?

たまに気づかない人いるけど…それがこの本の主人公のジョーンですね。

 

「自分にとって良いことは他人にとっても良いことだ!」と思い込んでいる人が、

上司/先輩/親など逆らいにくい人だった場合、大変なんですよね…。 

逃げにくい。拒否しにくい。辛い。ストレスたまる。

 

「なんで〇〇しないの?した方が絶対良いのに〜!」 

とか言ってくる人、内容が何であれ超めんどくさいですよね。

勧誘かって。わたしはお前じゃ無いんだって。ほっとけよ。

 

そういうヤバイ人のめんどくささを本の序盤からめちゃめちゃに味わうことになる…。うげぇ…。

 

女学校時代の同級生とばったり会ったジョーンは、その友人が自分より老けているとか、不倫したとか、離婚したとか、そういうことをあげつらって「自分は幸せだ!」「良かった!」と…

 

「わたしは彼女のようでなくて良かった!」って神に祈り始めるんですよ!?!??!?

 

もーーーーーーこわい!!!!!

どうやって彼女より自分の方が幸せだと、比べているんだろう…?神様ー!!天罰与えてあげて〜!!!

 

夫が農場経営の夢と、親戚の弁護士事務所を継ぐかという人生の選択も、お腹の子供を盾に自分の思う通りにするように言って、

 

「きっと(わたしの言う通りに)こうして良かったと思うことになるわ!」

 

って言うのね。

もう怖すぎて…。良かったって絶対思えないって…。

 

自分しか好きじゃ無いんですよね、この人。

そして周りが見えていない。

 

だからなんだかんだ結局、ジョーンはめちゃくちゃ幸せなんだろうな、と思いましたね。

自分の思う通りにしようとするし、実際にしてきたし、その他のことは見えていないし。

 

実際、自分でも「わたしって幸せ☆良い夫と良い子供に恵まれたし、子供みんな結婚したし☆順風満帆☆」みたいなことを何度も何度も思っています。

 

気づいたあとも、なぜそうなる!?!?と怖い展開でしたが、その辺もきっと、

 

旅行中の天候不順のせいで神経がおかしくなっていただけだわ☆キャハ☆

思い違いでした☆わたしったら、キャラじゃないことしちゃった☆☆

 

みたいな感じ…?

えええええ!?ってなってびっくりしちゃいましたね。まさか…そうなるんだ…。 

 

まぁでも、人生の根幹を揺るがすことってやっぱり認めたくないですよね…。

ジョーンの場合は自分でずっと考え続けて辿り着いた真相のようなもの、な訳ですが、

「自分で考えたことだし☆真相とかじゃなくて妄想だし☆証拠ないし☆」

とか思ってしまったらもうね…。

 

幸せだし頭の弱い方なのかなって。

だから認めたくないのかなって。

 

もーこれ本だから読めるけどさ、近くに存在していたらもう最悪ですよね…ハハッ☆

 

 

んでこの本の怖いところが、

「ジョーンマジ怖い!無いわ〜!気づけっつの!頭悪すぎ!ざまあ!」

とか思えるかっていうとそうじゃなくて、

 

「あれ?自分は大丈夫…?」

ってなるところですね…。もうめっちゃ不安。

 

誰かに何かを押し付けたことはないだろうか?

いやいやあるよ!めっちゃあるよ!

でも学んだら次からしないから許して〜!!!!!!

 

「謝れば許してくれる」とか、「友達/家族だから分かり合える」とかそれこそがフィクションだと思うので、気をつけて生きていきたいです…。

 

読後から反省大祭り中です。

 

…かといって、

人にされたことはめっちゃ覚えているけど、人にしたことってあんまり覚えていないですよね。

自覚ないと記憶も無いだろうし。

 

ジョーンが過去の出来事を正確に辿れるのってやっぱり小説的だな〜。

実際は自分に都合よく覚えていたりするよね…

と思ったのですが。

 

そうだとしたら大反省大会をしても記憶が無いから

「わたしそんなことしていなかったわ☆オホホ☆」

とかなってしまいそうで怖いですね。

 

その辺もやばい。めっちゃ怖い。

 

自分が何かやばくなったら注意してくれる人はいるのだろうか?

自分は注意されて、素直に受け入れられるだろうか?

 

もう散々注意されているのに聞き流していて、ロドニーのように、心の中で見捨てられていたりして…?

 

怖い!!!!!

怖すぎるよ!!!!!!!

 

 

あとね、解説を読んで確かにと思ったのが、夫であるロドニーさんも大概ですよね。

 

お前もちゃんと言えよ!向き合えよ!お前の妻だろ!!!!

 

子供の味方しているけど、お前が戦えばそもそもそんな状態になってないわ!

と思いますよね。

 

ただねー、ジョーンのような輩(思わず輩扱いw)はねー、

言い返したりすると、これはもうめちゃくちゃめんどくさい!

論点ずらしずらし、それを指摘されても感情論で言い返され、

「ひどい!なんてことを言うの!」みたいな感じでヒステリックになられ。

そしてまた論点ずらしずらし!

「あなたってなんてひどい人なの!」

「まさか怒鳴るなんて!」

みたいな感じになるんですよね…。

そしてめんどくさいから謝るしかない、みたいな状態になりがち。

 

めんどくさいが故に言いたく無い!

だから離れるしかない!

だがしかし家族とかの場合、離れられない!!

 

わかる〜わかるよ〜(遠い目)

 

だから結局謝ったり相手の要求をのんだりすることでその場を収めちゃうんだよね。

そしてそれに慣れちゃうの。

 

学習性無力感ってやつ??

 

 

学習性無力感とは、長期にわたってストレスの回避困難な環境に置かれた人や動物は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという現象である。他の訳語に学習性絶望感、獲得された無力感、学習性無気力がある。

 

ウィキペディアより

 

 

んでね、こういう人におかしいなぁと思って、

「あの時はこうだった!」とか言っても無駄なんですよ。

 

ロドニーが「やっぱり農場経営したかったのに!お前のせいで!」って言ったとしても、

「じゃあなんでその時に言わないの?」

「あなたが本気のところを見たならわたしだって認めてあげたかもしれないのに」

「結局決めたのはあなたでしょ」

「じゃあ今からやってごらんなさいよ」

「失敗しても知りませんからね!わたしは忠告しましたからね」

 

とか言われるんですよ。 

あ、これ想像ですよ?

書いててムカムカしてきたw

 

ロドニーも離婚とかしたら外聞が〜とかもあるだろうし(1930年代の話だし)、もう子供も巣立ったし今更〜とかなって、もう慣れていて、ジョーンから離れる方がめんどくさいのでは無いでしょうか。

 

はぁ…かわいそうなのは子供達だよ…。

 

 

あとすごい気になったのが、ジョーンが連泊している宿の給仕してくれる人の名前も聞いていないことですよね。あれ、わたしが読み飛ばしていて聞くシーンあったらごめんなさい!

ずっと「インド人」って書いてあるのね…。

 

時代のせいなのか?土地柄のせいなのか?身分制度とかの関係がありますか??

しかし、こんなにずっとお世話してもらったらもっとこう感謝とかないの???当然なの??

ジョーンは色々してもらっているのに、出てくる料理にめっちゃ不満ばっかりなのね(笑)

 

って、自宅で尽くしてくれた料理人のことも褒めないし、小言しか言わない、っていうシーンがありましたね…。こういう人なのね…。

 

 

あー、なんかとっちらかってしまいましたが、不思議な読後感でした。

胸糞悪いかと思いきやそうでも無い!

ただ、考えることはたくさんあってぐるぐるしてしまいました。

 

身近なやばい人にも勧めてみたいけど、そういう人に限って

「こういう人っているよね〜ほんと迷惑〜!」

とか言うんだなこれが(笑)

 

自分も最大限気をつけようと思うのでありました…。

 

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